11月20日(金)、マチグヮーアーケードゼミ第2回「コザ・那覇アーケード会議」をなは商人塾で開催しました。
沖縄で初めてアーケードを設置し、改修や撤去を経験したコザ(沖縄市)の商店街からお二人をお招きし、お話を伺いました。

1975年に沖縄で初めてアーケードを設置し、2012年に改修した一番街商店街の親川剛さん(沖縄市一番街商店街振興組合理事長)。そして、1978年にアーケードを設置し、現在撤去工事中の銀天街商店街の石原イカリさん(令和2年度 沖縄市商店街活性化支援業務 委託事業者 Office IKARI)。那覇の商店街はまだ、改修も撤去も経験していないので、いわばコザはアーケードの先輩です。

親川さんは、戦後、軍の用地だったゴヤに市場が起こり、本土復帰をへてアーケード設置にいたるまでの経緯、その後の維持管理と改修、土地・建物所有者の方や地元の自治会との関わり、行政との折衝、今後の展望など、事細かにお話してくださいました。初期費用がかさんでも管理費のかからないアーケードをつくること、若い人が商店街の運営に関わることの大切さを強調されていました。

石原さんは、中部で一番のあじまー(交差点)であるコザ十字路のまわりの小さな市場(市場通り、本町通り)がアーケード設置を機に銀天街としてまとまり、国道330号線の拡幅工事によりまず市場通りのアーケードが撤去され、本町通りのアーケードも老朽化して危険物除去の要請が地域から出たため撤去に至ったことを説明してくださいました。街灯の設置や電気代の徴収のため一軒ずつまわって説明をしたり、古い建物の改修の支援をしたり、毎日欠かさず掃除をしたり、地道な取り組みを続けるうちに地域の人と話ができるようになってきたということです。

いまはとにかくアーケードの再整備を目標に活動している私たちですが、つくったあとの時間のほうがずっと長いわけで、いずれ改修か撤去か、決断を迫られるときが必ず来ます。この先も沖縄市のみなさんと情報を共有しながら、将来のことを考えていきたいです。親川さん、石川さん、まことにありがとうございました。
第1回アーケードゼミは市場中央通りのアーケードの下でオープンに開催しましたが、今回はお金のことなども率直に話し合えるよう、関係者のみの参加としました。周辺商店街や沖縄市と那覇市の職員の方も来てくださり、内容の濃いゼミとなりました。